高血圧症
血圧とは、心臓から送り出された血液が動脈の内壁を押す力のことをいいます。この圧力が慢性的に高い状態になってしまう病気のことを「高血圧症」と呼んでいます。血圧の高い状態が続くと、血管壁が圧力によるダメージを受けます。そのため、壁が厚くなったり、硬くなったりしてしまい、動脈硬化を引き起こします。さらに進行すると、狭心症や心筋梗塞、脳卒中、腎臓病などのリスクが高まります。
高血圧症の主な原因
高血圧症のはっきりとした原因は特定されていませんが、遺伝的要因に加え、不摂生な生活習慣が積み重なることによって引き起こされると考えられています。下表のような生活習慣の方は、十分にご注意ください。
- 塩分の摂り過ぎ
- 食事でのミネラル分の不足
- カロリーの摂取オーバー
- お酒の飲みすぎ
- 精神的ストレス
- 運動不足
- 喫煙
- 自律神経の調節異常
高血圧症の主な治療法
高血圧症の治療としては、まず食事療法によって血圧を下げるようにします。具体的には、塩分摂取量を減らすことが重要です。1日の摂取量の目安は6g以下となります。さらに、野菜や果物などのミネラル分を十分に摂取します。お酒に関していうと、飲み過ぎは血圧を上げる一因ともなるので、ほどほどにしてください。タバコを吸われる方は、禁煙することが重要になります。また、適度な運動も毎日行います。こうした生活習慣の改善に加え、動脈硬化などの合併症のリスクがある場合は、血圧をコントロールするため、薬物治療を行います。