呼吸器内科で扱う主な疾患
COPD(慢性閉塞性肺疾患)・肺気腫
COPD(慢性閉塞性肺疾患)・肺気腫は、タバコの煙などの有害ガスを長い年月にわたって吸い込み続けることで引き起こされる代表的な病気です。これに伴い、空気の通り道である気道が狭くなったり、気道の先端にある肺胞が壊れたりします。酸素と二酸化炭素の交換をうまく行うことができなくなるので、息切れなどの症状が起こります。患者さまによっては、咳や痰、喘鳴などが強まり、日常生活に影響が出ることもあります。必要に応じて在宅酸素療法などもご提案させていただきます。
気管支喘息
気管から肺に向けて左右に枝分かれした部分のことを「気管支」と呼んでいます。アレルギーや様々な要因で気管支が炎症を起こすと、呼吸に支障をきたすようになります。このような病気のことを「気管支喘息」といいます。少しの刺激でも敏感に反応して、喘息発作を引き起こしてしまうため、主にお薬による治療を行います。なお、気管支喘息の症状は、発作的に起こることが多いです。とくに夜から明け方にかけて、ひどい呼吸困難を感じるため、睡眠にも影響が出ます。
間質性肺炎
肺の中の間質と呼ばれる部位に炎症が起きてしまう病気です。初期の段階では坂道をのぼるときに息切れが出るくらいですが、炎症が進行するにつれて間質が硬くなるため、空気を十分に吸うことが困難となります。これに伴い、安静時も息切れするようになります。発症の原因についていうと、薬剤や細菌、放射線などが考えられます。とくに、タバコを吸われる方は要注意です。なお、はっきりした原因を特定できない特発性間質性肺炎のこともあります。
肺炎
細菌やウイルスなどの微生物が肺の内部に侵入することにより、肺に炎症を引き起こしてしまう病気です。主な症状は、38℃以上の高熱、激しい咳や痰です。呼吸が困難になったり、胸部に痛みが生じたりすることも多いです。健康な人の場合、肺炎球菌などが体内に侵入したとしても、様々な防御機能が働くことで病原微生物が排除されます。しかし、高齢者や基礎疾患を患っている方、免疫力の低下している方などは、微生物を排除できなくなり、肺炎になってしまいます。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に無呼吸の状態が繰り返し起こっている状態です。睡眠時1時間あたりで10秒以上の呼吸停止もしくは低呼吸状態が5回以上あるときは睡眠時無呼吸症候群だと考えられます。家族にいびきがうるさいとの指摘を受けた、熟睡感が得られない、起床時に頭痛がする、昼間に強い眠気に襲われることがあるといった症状がみられるときは、お早めに当院をご受診ください。
在宅酸素療法
専用の医療機器をご自宅で使用し、酸素吸入を行っていく療法です。比較的軽度な慢性呼吸困難状態ならば、在宅酸素療法で対応することができます。患者さまのご自宅に酸素供給機器を設置いたしますので、呼吸状態の改善が必要なときは24時間いつでも対応可能です。
◎当院では、迅速に呼吸機能検査も対応可能です。肺疾患と心血管疾患の鑑別も重要なため、迅速採血検査や、超音波検査、レントゲン、心電図、動脈硬化判定検査などと合わせて鑑別検査を進めて参ります。お気軽にご相談ください。